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【10・30vsスーパースターズ観戦記】

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入りが肝心

 神戸市はユニバ総合サブグラウンド。

 「サブ」とつくが、天然芝は関西屈指の状態を誇る。

 「今日も多くの人がサポートしてくれてます。よく練習に参加しても、試合に出られない選手もいる。試合メンバーはそれをしっかり背負って、誇りを持って最高のプレーをしよう」(谷主将)

 3週連続公式戦が続き、ケガ人も出てきた。仕事などでどうしても出席できないメンバーもいる中、ケガをおして出るメンバーもいた。慣れないポジションのメンバーもいた。

 「絶対にミスや上手くいかない時が出てくる。そこは全員でカバー、取り返そう。次につながる試合をしよう!」(谷主将)

 キックオフ早々、六甲は敵陣で優位に試合を進めていく。ただ見切りが早いのか、もう少しでトライという場面で、スーパースターズの必死の防御に陣地を返されてしまう。

 前半11分、モールを強引に押し込み左隅に先制トライ。

「ラインアウトのキャッチ後のフォローや、持ち込んだ後のブレイクダウンが少し雑やなあ」

 ベンチから北迫コーチがつぶやいた。それでも常に22メートル陣内にスターズをくぎ付けにして19分、三木がトライを決める

 続く27分には相手防御を突破したFB三木が、DFを引き付けてからの「SBWパス」。二宮は猛然とゴール裏まで走り切った。

 その後SH谷、再びFB三木のトライで31-0でのハーフタイムとなった。

 まずまずの内容に少し余裕が出たのか?3連戦の疲れがあったか?

試合後「ハーフタイムの時間の使い方を大切にしなければいけないと改めて感じました」と谷主将が振り返るように、もたついた立ち上がりで、六甲は防戦一方の時間が続いた。

 スーパースターズも前半の反則の多さをキッチリ修正してきた。ラインアウトも急に獲得率が悪くなった。

 後半12分、自陣で挽回しようとスクラムを押すがホイール。DFに穴が開きトライを許してしまう。

「スクラムにムラがありすぎ。まっすぐ押すところで1番側が出すぎてしまう。しっかりコントロールせなアカンのに…」

 試合の中で必ず苦しい時間はある。どのように流れを変えればいいかゲームメイクができていないという。ポッドで動くことを意識しすぎたか

「FWのアタックでもわざわざDFの強い0,1チャンネルに狙いに行ってる場面が多い」

  さらにはインターセプトを許し31-12と追い上げを許してしまう。

「(アタックで)もっと外のスペースを使おうと、深い位置でのプレーを選択しプレッシャーをかけられてしまった。欲を出したらいけませんね」(谷主将)

  

 追い上げられてから六甲は次々とフレッシュな力を投入していく。SH瀧村は踊るように球をさばき、CTB村尾は人に強いところを見せ、CTB福島泰は捕まっても低い姿勢からググッと伸びてボールを前に運ぶ。

 「替わった選手はみんな六甲に流れをも変えようといい動きをしてくれた」と、北迫コーチも合格点をあげた。

 後半30分、もやもやを吹き飛ばすように、LO志磨がスケール大きいアタックからタッチダウン。ゴールも決まって38-12と突き放す。

 この日のMVPは二宮。若干19歳の学生選手ながら、思い切りのいいプレーとランでピッチを駆け巡った。後半途中からSOにも入り、終了間際にこの日二つ目のトライで勝負を決めた。これから先が楽しみな存在だ。

 

 45-12でのノーサイド。

「後半だけみれば14-12。これは危機感を覚えないといけません。」(谷主将)

「いいプレーはいっぱいあったけど、先を見据えたら厳しい評価になる。色々な状況の中で何に注力すればいいか理解が必要(北迫コーチ)

 この試合もまた多くのメンバー外がスタッフとして試合を支えた。

ケガからの回復を待つ者もいるが、多くが「早く自分も試合がしたい」という気持ちをグッとこらえてのサポートだった。その証拠に試合後、トラックを利用してのフィットネスは熾烈を極めた。

 「がんばろ~ぜ、メンバー外!」自虐的に仲間を鼓舞しながら必死に自分を追い込んでいく。試合に出たメンバーでも、途中出場者やフル出場でも志願した者たちも続いていく。

「試合に出られない仲間が明るく盛り上げるてくれるのが六甲クラブの良さです。彼らが非常にいいムードを作ってくれている。今日もケガ人が出たけど、ケガが治って戻ってくる選手もいます。この試合で出た反省点をしっかり修正して、また全員の力で最終戦、文の里クラブに備えたいと思います」(谷主将)

 

 戦うのは選手だけじゃない。全員が今できることをチームのために。

六甲ファイテイングブル。

今はただ走り抜けるのだ。

(三宮清純)

 

 

 


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