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【六甲ラグビークリニック2017】報告

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チューリップ六甲ラグビー2017開催しました!チューリップ

 特定非営利活動法人六甲クラブの地域貢献活動『六甲ラグビークリニック2017』が3月12日(日)、神戸市灘区の六甲学院中・高グラウンドで行われました。

★参加チーム

・兵庫県ラグビースクール

・報徳学園中ラグビー部

・灘中学校ラグビー部

・六甲学院中ラグビー部  

※約80名が参加

★特別講師

●廣瀬俊朗氏

・1981年10月17日生まれ

・吹田RS→豊中市立大十四中→北野高→慶大→東芝

・元日本代表主将 15年W杯日本代表

・日本代表キャップ28

・新シーズンから東芝ブレイブルーパスBKコーチに就任

●伊藤鐘史選手

・1980年12月2日生まれ

・兵庫工→京産大→リコー→神戸製鋼

・LO 191㌢、100㌔

・15年W杯日本代表 代表キャップ:35

●石川安彦氏

・76年1月28日生まれ

・日川高→早大→東芝府中→海外→三洋電機→釜石SW→クリーンファイターズ

・明治学院大ヘッドコーチ

 

 昨年に引き続き、廣瀬さん、石川さんの参加に加え、今年は地元・神戸が生んだリアルロック・“ショージ”さんこと伊藤鐘史さんも参加、六甲クラブのメンバーもサポートとして約20名が参加しました。

 まずは人数合わせゲームなどでウオーミングアップ。石川コーチの軽快な笛とともに次々と種目が行われていきます。廣瀬コーチ、伊藤コーチも混ざって参加。生徒たちも学校やチームの枠を超えてコミュニケーションを取っていきます。

 続いてFWとBKに分かれてユニット練習。FWは伊藤コーチ、BKは廣瀬コーチが担当します。

 FWはブレイクダウンがテーマ。

 1、ずらしてヒット

 2、レッグドライブ

 3、ロングリリース

 伊藤コーチ自らコンタクトバックでお手本を示し、わかりやすくコーチングしていきます。はじめはぎこちなかった生徒もだんだんとサマになってきます。相手をつけたり、人数を増やしていきました。

 BKはハンドリングスキルの練習。どんな条件でもパスをしっかりキャッチできるように、フットサルのボールやアメフットのボールを織り交ぜてパス練習。全く使ったことのないボールでのパスに戸惑う生徒たちでしたが、こちらも時間が経つにつれてこなせるようになってきました。

 続いて全体を4チームに分けてのミニゲーム。ユニット練習でチエックしたポイントにフォーカスしながら試合に臨みます。各チームに廣瀬、伊藤の両コーチや六甲クラブのメンバーもサポート。

 

 ハーフタイムのチームトークで修正点を確認しながら第2ラウンドへ。好タックルからターンオーバー速攻で逆襲トライなど随所に好プレーが目立ちました。

「センスのいい子がたくさんいますね。これからもっともっと伸びていきますよ」

試合を見ていた廣瀬コーチも目を細めます。

 グラウンドで2時間程度の練習が終了した後、会場を講義室に移して「座学」。六甲クラブ理事長・中島誠一郎が司会を務めながら、トーク形式で始まりました。

 質疑応答コーナーでは選手から様々な質問が寄せられました

 ?チームが強くなるためにはどうしたらいいですか?

 伊藤選手「一つの目標に向かって全員で共有していくこと」

 廣瀬さん「自分ができるからといってチームメイトを罵らないこと。」

?勉強との両立はどうしてましたか?

 廣瀬さん「小中学校時代、どんなにしんどくても予習と復習はしました。人間、本当に集中できるのは30分ぐらいしかないと考えて、(授業中は)聞くべきところを予習して授業を受けていたので、わかっているところは適当に聞いて(笑い)、わからないところを集中してきいていました」

 高校時代も朝、電車の中で勉強したり、夜、どうしても眠くなったり集中できなかったりしたときは30分パーッと走って気持ちを切り替えて頑張っていたそうです。

 ?失敗した時にどうすればいいか、失敗した人にどうアドバイスしていけばいいか?

 これには伊藤選手が自分の経験を踏まえて語ってくれました。

  伊藤選手は、中学時代の1995年1月17日、神戸市内で阪神淡路大震災に被災しました。当初は家族と車で寝泊まりしながらの生活。

 「夜、車の窓から見える星がものすごくきれいやったんですよ。家もなくなり、呆然としていて、周りの建物も何もかもがなくなり、なんもまわりの光がない中で。星が美しくてね・・・。いろんな思いがこみ上げて涙が出てきました。あの星空が今でも忘れられません」。

 「地震に負けない、頑丈な建物を建てたいと、建築家になりたくて、神戸高専を受けたんやけど。落ちちゃったんですよ。そこで、兵庫工業の建築学科に入ったんです」。

 それまでは野球をやっていた伊藤選手。「県工」でラグビーと出会います。そこから京産大に進学、社会人でもラグビーを続けるようになっていきます。

 「だからね、失敗なんてないんですよ。建築家になる夢はかなわなかったけど、ラグビーと出会えた。そのときは失敗に思えるようなことでも、後でそれが道を開くこともあるんですね」。

 伊藤選手の話に生徒も、保護者の方も六甲メンバーも胸をうたれました。

 伊藤選手は続けます。

 「好きなことだから一生懸命できるんですよ。震災をきっかけに、生きてるだけでも幸せやから、好きなことを精一杯やろうとしてきました。リコーから神戸製鋼にきて、31歳で日本代表になれたし、ワールドカップで南アフリカに勝てた。

 どんなことでも失敗じゃなくて、その過程で好きなことを一生懸命やることが大切やとおもいます」

 濃密な時間はあっという間に過ぎていきました。廣瀬さんと伊藤選手と過ごしたかけがえのないひと時、生徒たちにはどう響いたでしょうか?サポートした六甲クラブのメンバーも2人のコーチからだけではなく、参加した生徒たちのラグビーに対する真摯な態度に多くのものを得ることが出来ました。

 今回のクリニックに参加した若き選手の皆さんが、これからもラグビーを通じて、たくさんの仲間と出会い、素晴らしいラグビープレイヤーになっていくことが、19年ワールドカップ日本大会に繋がっていきます。

 廣瀬さん、伊藤選手、石川さんありがとうございました。

 参加いただいた各学校、スクールの選手の皆さん、保護者の方々ありがとうございました。

 六甲クラブは、今後もこうした地域貢献活動を継続的におこなってまいります。

 

 


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