求めるのは熱き情熱
河内長野の山里にある下里公園球技場。六甲にとって初めての会場で近畿リーグ最終戦が行われた。
六甲は前節で優勝は決めてるものの、ここから全国大会への本当の戦いが始まる。
相手はスーパースターズ。芦屋クラブやPACに敗れはしたが、最後まで接戦で粘ったまとまりのあるチーム。油断は禁物である。
開始2分にFWが敵陣ゴール前にラッシュ、幸先良いトライをあげたが、後が続かない。スーパースターズの小気味よいアタックや、六甲にもコミュニケーション不足が目立ち、ミスでトライチャンスを失ってしまう。20分、CTB拝原が抜け出しようやくトライをあげると、30分には攻め続けてきたFWがスクラムからボール奪取してトライ。六甲がトライを重ね始めた。
全国各地で予選を兼ねた公式戦が続き、全国大会へ競合が続々名乗りを上げている。今季はW杯記念イヤーということもあり、参加チームは例年より増えて16チーム。より激戦が続くことが予想される。
「六甲クラブのメンバーなら、全国大会でプレーする資格があるし、メンバーに選ばれるために努力する義務がある」。あるベテランメンバーの言葉だ。ここからの試合や練習でそれぞれが競い合ってチームを高めていく。
この試合でも多くのメンバーが躍動した。WTBに入った三﨑はミスをおそれず果敢なアタックを繰り返し、LO木曽は重たい突進で防御網をこじ開け、主将経験者でもあるFL鎌田は限られた出場時間の中で鋭い切れ込みを見せた。
スーパースターズの意地のトライもあったが、最終的には13トライ、76点を上げて、5年連続近畿リーグ全勝優勝を決めた。
まだまだ積み重ねていくものがたくさんある。全国初戦までは2ヶ月を切っている。多くのメンバーに出場するチャンスはある。「1分でもいいから全国に出てやる!」という熱い思いで自分を、チームを高めていきたい。六甲ファイテイングブル。
今はただ走り抜けるのだー。
(三宮清純)