積み重ねていくもの
雨上がりの強い風が一気に秋を運んできた。
近畿リーグ第2戦は神鋼灘浜グランド。相手はスーパースターズ。
「初戦は入りが甘くペースつかむのが遅かったけど、きょうはその反省を生かして、前半からどんどん回していきます」
円陣で中村主将がゲキを飛ばしたように、六甲はキックオフから一気に敵陣になだれ込んだ。
4分にこの日CTBに入った南波流が相手タックルをふりほどきながら先制トライを挙げると、9分SH瀧村、13分№8鶴﨑がトライを重ねていく。
15分頃にはラインアウトからモールを押し込み、トライを奪ったかに見えたが、グランデイングが確認されず、相手ボールのインゴールドロップアウトに。新ルールを体感して20分にはもう一度同じような場面からモールドライブ。最後はHO古澤がしっかりとゴールラインを越えてタッチダウンをした。
その後、スーパースターズの猛攻に防戦が続く展開となったが、粘り強いデフェンスでこれをしのぎ、前半終わってみれば6トライ5ゴールの38ー0と大きくリードを広げた。
後半もトライを重ねていく六甲。デフェンスする場面があまりなく、つなぐプレーにやや粗さが目立った。点差が離れていくと同時に、タックルも高くなり始め、反則でトライが認められない場面もあった。
78ー0でのノーサイド。気が緩みがちな雰囲気を榎村GMが引き締める。
試合に対する個人、チームとしての準備、心構え、姿勢。自分たちの目標はどこなのか?厳しい言葉の裏にはこのチームがもっともっと強くなれる期待と確信があるからだ。
「きょうもサポートしてくれた方々、本当にありがとうございました。みんなで準備してみんなで戦ってみんなで勝ち上がっていく。その方が本当に楽しいと思いますよ」
本当に楽しむためには、相手を思いやり自分の役割をしっかり果たしていくこと。コロナ禍の中、試合は続いていく。全国大会までそれほど時間はない。
もっと楽しく、もっと強くなるために。
六甲ファイテイングブル。
今はただ走り抜けるのだー。
(三宮清純)