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●12・4VS大体大観戦記

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挑む気持ちと姿勢

 2年振りに訪れた大体大・熊取グラウンド。

 大体大「ヘラクレス」は、翌週に入替戦を控える大事な時期にも関わらず試合を組んでいただいた。

 事前の感染防止対策と手続きを万全にすませての40分×2本と30分×1本。六甲にとってはこれが今シーズン初めての「タイトな相手」との戦いとなった。

 

やや強めの冬の風を受けての1本目のキックオフ。やはり学生は球際のブレイクダウンとリアクションが激しくしつこく、リーグ戦と同じような動きだとたちまちターンオーバーを許してしまう。

 前半5分。自陣22㍍付近ラインアウトからモールであっさりトライを許してしまう。

 これで目が覚めたか、六甲は敵陣深く入りフェイズを重ねていく。ゴール前のラッシュから「トライの決め頃」で痛恨のノックオン。風下なのであっという間に自陣に戻されてしまう。

 

体大の激しく厳しい仕掛けに六甲はなかなかリズムをつかみきれない。FL陣の鋭い出足、リーグ戦では前に出られる場面でも厳しい二の矢三の矢のタックルを浴びて、アタックに焦りが出てノックオンする場面が何回か見られた。

 前の芦屋戦で不安定だったラインアウトはこの日は安定。ピンチの時もLO木曽がタイミング良くスチールを連発するなど好調だったが、攻め込んでのミスが目立ち、12-0で1本目を終えた。

 

修正点を確認しての2本目キックオフ。いきなりSO中村主将がDFの隙をついて大きく前進。ゴール前まで迫るが、ここでもラックの入りが遅れて相手SHにボールを奪われ一気にポスト下まで走りきられてしまった。

 

ここからようやく六甲の反撃が始まる。替わった№8鶴﨑やFLズキが激しいクラッシュを繰り返し、2本目7分にズキが左中間にトライを決める。続く12分には自陣ゴール前まで攻め込まれたが、LO木曽が巧みに相手ボールをゲット。お返しとばかりに巨体ながらも80㍍を走りきりトライ。23分にはFWラッシュからトライ奪って21ー19と逆転に成功する。

 だがこの後がいけない。トライを取れて少し余裕ができたのか、デフェンスに緩さと淡泊な面が出てきた。六甲も取り返すが終了間際にイージーなトライを許してしまった。

 「これが全国だったらどうなる?俺たち負けちゃうよ。もっと最後まで厳しく行こうよ!」(SH瀧村)

 大体大は3本とも15人を入れ替え、それぞれフレッシュなメンバーで襲いかかってきた。3本目は相手側の申し入れでノンコンテストスクラムになったとはいえ、一度勢いがついたついた学生を止めるのは難しく、一方的な展開となってしまった。

 学生達は出場時間が少ない分、1分、1秒でも無駄にすまいとプレー一つ一つに厳しさと貪欲さが感じられた。一方の六甲はどうだったか、もちろん通用する場面、いいプレーも随所に見られた。だがこれまで大差の試合が続いた分、どこかに自分たちの力を過信している雰囲気があったのではないか。

 「自分たちの弱さ」を感じ、ラグビーで一番大切な「挑む気持ち」と「ひたむきさ」を気付かせてくれた。『タイトなゲーム』はかくも大事なのだ。

 

「今日はアップ時から気持ちが1つに成りきれなかったと思います。毎年この時期、チームの雰囲気がそんな感じになっている。」と中村主将は唇をかみしめた。

 「『練習試合だから』とか、『先発じゃないから』とかそういうのなしでやりましょうよ。(今季は環境が厳しい中)河川敷の練習や早朝の練習などで積み重ねてきたこと、僕は無駄にはしたくはない」ー。

 全国初戦まであと1カ月。チームのため、自分のために出来ることは沢山ある。弱さに気付き、何をつかんで立ち上がるかで、男の価値は決まる。

 (三宮清純)

 

 

 


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