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7・4VS千里馬クラブ観戦記

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「伝統の一戦」激しく熱く

 

 実に6年ぶりとなる関西クラブ界「伝統の一戦」は変わらずに熱く激しいものになった。

  予定されていた兵庫県クラブ選手中止となり、急きょ練習試合をお願いしたにも関わらず快諾してくれた千里馬クラブ。90年代の関西クラブAリーグ時代から互いにしのぎを削ってきたライバルチームだ。全国大会にも何度も出場している。

 この試合、六甲はできるだけ多くの選手にプレーをしてもらおうと、各ポジションの出場時間を細かく分けた。

 

「来週から大学との試合が続きます。出場時間が限られますが、しっかりアピールしてください。そして、全員で勝ちましょう!」

 

全体アップ開始時に中村主将がゲキを飛ばす。35人以上でのアップは気合いと闘魂に満ちあふれていた。

 一方の千里馬クラブも30人近くの顔ぶれ。近年は近畿Aリーグ復活を目指して、大阪朝高OBだけではなく、流経大や近大などk強豪大学から多くの若手選手が加入し戦力向上が著しいと聞く。特にこの試合に向けては、元トップリーガーやトップリーグ、トップチャレンジ経験選手を助っ人を呼び、必勝態勢で臨んできた。

 千里馬クラブのキックオフで始まった。最初の数分はブレイクダウンで互いに腹の探り合い。千里馬クラブの重く激しいタックルが炸裂して鈍い衝撃音が響き渡る。

  前半5分、大きく右にボールを動かし、FB安部がスペースを作ってWTB藤坂にボールが渡り先制トライ。続く15分には安部が斬り込んでゴール前に迫りトライ。19分には糊谷が上手くフォローに入ってポスト裏に回り込んだ。

 最初の15分で3トライ。先発15人が名古屋戦の反省を生かしていた。ブレイクダウンでのボールへの寄り、リアクションもまずまずだ。

 スクラムも互いのプロップ陣がこだわりを見せて何度も組み直す場面が見られた。バックスにはおそらく分からないとは思うが、フロントローにとっては決して譲れない攻防なのだ。

 時間を分けて随時選手を入れ換えていく。新人選手もいれば48歳のカッチカチおじさんFLまで、いや、この日は50歳の管理職WTB・井上ペーウーも元気に出場した。20数年前の関西Aリーグ時代にも千里馬戦に出場している。パスが通ればあわやトライの場面もあったが、痛恨のノックオン。それでも若手に必死について行く姿は「クラブラグビーに引退なし」を体現している。

 千里馬クラブの最後まで衰えない闘志もあって接点に苦しむ場面もあったが、前半5T4G、後半4T3Gの合計59点を重ねた。

 名古屋戦での修正からチーム力がまた1つ上がった実感がする。それでも、終盤は安易なパスミスや、デフェンスミスがありトライまで持って行かれたことは、まだまだ課題がある。秋の公式戦シーズンまでに限られた時間、環境の中でどこまで熟成することが出来るか。

 何よりも世代や経歴を超えた多くのメンバーが集まり、中村主将を中心に「日本一を目指す」チームの雰囲気を共有することが出来たのは大きな収穫だ。

 緊急事態宣言が解除されたとはいえ、スポーツの環境はまだまだ油断ができない。「自分たちが大好きなラグビーを守る」ためにも、今後も感染防止に細心の注意を払いながら、精進を続けていく。

(三宮清純)

 


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