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【12・18 vs岡山クラブ観戦記】

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全国へBestを!

 播州は世界遺産・姫路城にほど近い姫路スポーツセンター。

 今年で60回目を数える「播州ラグビー大会」の1カードとして、岡山クラブとの試合が行われた。

 岡山クラブは全国大会でも常連で、中国地区代表。本番を前に互いに貴重な実戦となる。

「おそらく、この試合が全国大会までの最後の実戦機会になると思います。全国メンバーへ最後のアピールチャンス。ケガ人以外は全員出ますので、しっかりと準備をしてください!」

 アップからメンバーにも気合が入る。

 

 ゲームキャプテンを務めるFB玉川から試合のポイントを確認してからキックオフ。

 昨年と違って六甲は序盤からペースをつかみ敵陣で攻撃を組み立てていく。

 前半7分。ラインアウトからモールを押し込んでトライ。しかし岡山クラブもブレイクダウンで鋭さを見せて、激しい攻防が続く。六甲はFWから2トライを奪うが、岡山クラブもBK陣がよくボールをつないで1トライを返し、24-5でのハーフタイムとなる。

 後半、六甲はメンバーをガラリと変えていく。リーグ戦ではサポート中心だったメンバーや40代のベテランメンバーは、このチャンスをフルに生かそうと躍動する。

 数年ぶりにプレー復帰したCTB拝原はここ数戦の強化試合で存在感を見せつけ、同じくCTB福島泰は線が細いながらも人に強いところを見せれば、LO,FL陣も『チャンスがあれば俺が!』の闘志あふれるプレーを見せる。

 「本当に困るんですよね」と、スタンドから試合を見つめる谷主将はややひきつった笑顔を見せる。

 「強豪ばかりの全国大会。誰を試合で起用するか。ベテランも経験値のあるプレーもするし、若い力、新しい力がチーム力をあげている。ホント悩んでます(苦笑)」

 後半、この試合で一番盛り上がった瞬間があった。

 途中出場のCTB小杉が、中盤からパスを受けて、やや太め残りの足をフル回転させ激走。右中間にトライを決めた。

 「転勤で関西に戻ってから初トライ。本当に嬉しいです」。

 普段からサポートに回っても嫌な顔一つせずチームを盛り上げるムードメーカーのトライにチーム全体が盛り上がった瞬間だった。

 

 36対13でのノーサイド。全国大会に向けて互いに収穫と課題を見つけた試合であった。

 姫路市ラグビー協会会長から全国大会への熱い激励もいただいた。

 ノーサイド後も、恒例のフィットネスを全員でやり切った。

 

 正月越えー。

 ラガーマンにとっては特別なことである。どのカテゴリーにおいても、正月越えてプレーできるチームは決して多くない。クラブチームならなおさら想いは深い。世代や職業、地域を超えた仲間が集まり、それぞれ歩んできたラグビー人生をイジりイジられながら化学反応して、「日本一」という同じ夢を追う。厳しい環境でも、本気で頂点を目指す仲間がいるからこそ過ごせる毎日が充実していく。

 選手一人ひとりの表情も、近畿リーグ戦前よりたくましくなってきた。

 全国初戦まであと1か月。年末・年始を超えて六甲戦士たちはさらに精進を続けていく。

(三宮清純)

  

 


ゆく年くる年2016

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ゆく年くる年

 平素は六甲クラブ・六甲ファイテイングブルに多大なるご支援、ご声援を賜りありがとうございます。

 2016年もあとわずか。今年もラグビー界には大きな出来事がたくさんありました。

 リオ五輪でNZ撃破を含む男子セブンズ代表の大活躍

 散るにはあまりに早すぎたミスターラグビー・平尾誠二さんの逝去

 新生・ジョセフ日本、ウエールズ本拠地での大接戦・・・。 

六甲ファイティングブルも多くの出来事がありました。

 2月の第23回全国大会ではリードしながら終盤に逆転を許し3年連続準決勝で涙をのみました。

「(14年シーズン引き分けで終わったことで)どこかしらで、僕らに慢心があったのかもしれません」

と谷主将は三度、チームのスキッパーとしてシーズンに挑む覚悟を決めました。

 3月には地域貢献活動「六甲ラグビークリニックを開催」。引退したばかりの廣瀬選手を特別講師に迎えて地元の中高生たちと濃密な時間を過ごしました。

 4月の「関西セブン」では来季の愛媛国体の会場でもある久万高原で、学生チーム相手に奮闘

 5月の兵庫選手権はじめ、新しい仲間も加わり、春シーズンの試合をこなしていきました。

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  今季はセブンズ部門でも三木キャプテンを中心に躍動しました。兵庫県セブンズで優勝、北海道セブンズでは過去最高の成績をおさめることができました。

 決して勝ち試合だけではありません。社会人や学生チームとの闘いは勝負の厳しさを身をもって体験。しかしチームは少しずつ成長していきます。

 そして新ジャージで挑んだ近畿リーグ。

 初戦こそ苦戦したものの、戦いを重ねるごとに課題を克服、2年連続で全勝優勝を成し遂げることができました。

 

  年明けから全国大会。各地の予選を勝ち抜いた精鋭チームが、日本一を目指しての戦いが始まります。

  23年連続23回目の出場の六甲ファイティングブルも、初戦から激しく厳しい戦いを例年繰り広げています。全国大会特有の緊張感。1年かけて積み重ねてきたものを発揮する夢舞台はもうすぐです。

 初戦の1月22日までチームはできる限りの精進・調整を続けてまいります。

 新しい仲間も加わり、また多くのサポートを頂き、支えられながらラグビーができるありがたさを痛感し、走り抜けた1年でもありました。本年も大変お世話になりました。

 皆様よい新年をお迎えください。

 2017年も走り抜けろ!

 六甲ファイティングブル!

 

 

 

謹賀新年、さあ全国大会!

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鏡餅2017 謹賀新年門松

 2017年、あけましておめでとうございます。

 本年も六甲クラブ、六甲ファイテイングブルをよろしくお願い申し上げます。

 新年早々、「第24回全国クラブラグビー大会」が8日(日)より開幕いたします。

 全国に約700チームあるといわれるクラブラグビー界の頂点を目指し、各地の予選を勝ち抜いてきた強豪13チームの熱い、熱い戦いが始まります。

 六甲ファイティングブルは2回戦からの登場となります。会場は京都・宝ヶ池球技場です。全国大会、関西では貴重な開催日、入場も無料となりますので、是非とも会場におこしいただき、六甲戦士に熱いご声援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

【第24回全国クラブラグビー大会】

・2回戦 14時キックオフ 【宝ヶ池球技場】

六甲FBvs(REDWINGvs三鷹オールカマーズの勝者)

2017年も、日本一へ向けて走りぬけろ!

六甲ファイティングブル!

六甲FB初戦の相手決定!

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六甲FB初戦の相手は

      調布三鷹オールカマーズ!

  平素は六甲クラブ、六甲ファイテイングブルに多大なるご声援を賜りまして、誠にありがとうございます。

 「第24回全国クラブラグビー大会」が本日から開幕、各地で熱戦の火ぶたが切って落とされました。このうち、愛知県・豊田市運動公園球技場で行われた調布三鷹オールカマーズ(首都圏第2)と、REDWING(東海北陸)の1戦は、22対3で三鷹オールカマーズが勝利し、2回戦での六甲ファイティングブルの相手と決まりました。

 三鷹オールカマーズはオト・ラタニエラ選手をはじめ元トップリーガーが多数在籍、

 選手たちの経験値も高く、六甲は初戦でいきなりの強豪とぶつかることになります。

一足早く熱戦に突入した全国のライバルチームに負けじと、チームはこの土日に紅白戦などを行い、闘魂を注入させました。1月22日の試合本番まで、選手スタッフ一丸となって万全の調整で本番に備えます。

 会場の宝ヶ池球技場は、関西では数少ない全国大会の会場です。入場も無料となっておりますので、是非とも会場におこしいただき、ピッチで戦う六甲戦士に今年も熱い熱いご声援をお送りくださいますようよろしくお願いいたします。

~第24回全国クラブラグビー大会2回戦~

六甲FB(近畿第1)vs調布三鷹オールカマーズ(関東5・首都圏ブロック)

1月22日(日) 14時キックオフ 【宝ヶ池球技場】

全国の舞台を走り抜けろ!

六甲ファイテイングブル!

【全国大会初戦まであと10日】

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仲間のためにできること

 1月7日、2017年初練習として、六甲は紅白戦を行った。

 全国大会初戦のメンバー入りへ最後のアピールチャンス。

 A・Bチームというわけでなく、ほぼ均等に戦力を分けてのキックオフ。

チームレッドは谷主将、チームホワイトは玉川副将がゲームキャプテンを務めた。

 「このチーム全員がそのまま全国メンバーに選ばれるくらいアピールしよう」

 「初めの10分、集中して流れをつかもう」

 両チームとも円陣で気合を高めていく。そしてともに共通したことは

 「絶対にトイメンには負けない!」

 ということだった。

 

  試合はキックオフから激しい攻防が続いた。久々に来た選手も遠慮なしにブレイクダウンで果敢にファイトしていく。

 前半はほぼ五分五分。後半は少し点差が離れた感もあったが、この時期に紅白戦ができたことはチームに大きな財産となった。

 ノーサイド後、紅白入り混じっての円陣で、谷主将はあえてやや厳しい言葉を並べた。

 「紅白戦できたことはすごくいいことだと思う。だけど、これに備えて(気持など)どれだけ準備してきた人がいたか?それがチョット残念です。」

 谷主将は続ける。

「全国大会初戦、(三鷹オールカマーズかREDWING)どっちが勝ち上がってきても、トップリーガーも多く、接点は激しく重い。経験値もある。そんな相手にどこまで体を張れるか」

 試合に出る23人は、クラブの誇り、歴史そして試合に出られない仲間たちの思いをしっかり背負って戦わなければならない、と試合のたびに主将は話す。

 「きょうも普段は試合に出られてない選手がものすごいタックルを見せていた。全国に出るメンバーは、それをしっかり受け止めて仲間のために体を張らなければいけない。仕事も忙しいけど、(今季の)この態勢でラグビーができるのもあと1か月ちょっとなんだから…」

 と、待ちわびた全国大会を前に、もう一度気持ちの引き締めを伝えていく。

 

 仲間のために何ができるか?

 チームのために何ができるか?

 1月22日、初戦の相手は三鷹オールカマーズと決まった。

 その大一番まで、あと10日ー。

 (三宮清純)

 

    

今週の予定」

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★今週の予定★

●1月21日(土)9:00集合、9:30スタート 【JR西日本鷹取G】

・キャプテンズラン(試合前最終練習)

●1月22日(日) 全国大会2回戦 vs調布三鷹オールカマーズ

・12時集合、14時キックオフ     【宝ヶ池球技場】

メラメラ全国大会2回戦・是非会場でご声援を!メラメラ

 今週日曜はいよいよ六甲ファイティングブルの全国初戦です。全国大会の会場としては数少ない関西での開催となります。宝ヶ池球技場の入場は無料ですので、是非とも会場まで押しをお運びいただき、ピッチで戦う六甲戦士に熱いご声援をお送りいただきますようお願い申し上げます。

 皆様の応援が選手の力となります。ともに戦いましょう!

尚、会場へは地下鉄などの公共交通機関をご利用くださいますようお願いいたします。

 ~六甲クラブ事務局~

【全国大会2回戦のご案内】

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いざ出陣の時!

 平素は六甲クラブ、六甲ファイティングブルに多大なるご声援を賜りましてありがとうございます。

 いよいよ明日は、六甲FBの初戦となる全国大会二回戦、vs調布三鷹オールカマーズです。

 チームは本日、神戸市内のグランドでキャプテンズラン(試合前最終練習)を行い、明日への出撃態勢を整えました。

 

 三鷹オールカマーズは東芝、サントリーの元トップリーガーが多数在籍、個々の当たりと経験値に富む強豪チームです。激戦が予想されます。

 六甲は出場選手だけでなく、スタッフ、サポートメンバーも一体となって強豪に挑みます。

 当日の宝ヶ池球技場は、関西圏で数少ない全国大会の会場です。是非とも会場まで足をお運びいただき、スタンドから六甲戦士に熱い声援を賜りますようよろしくお願いいたします。

 また、第1試合でも熱戦が繰り広げられます。日本選手権にも負けないクラブラガーマンの熱き戦いにご声援をよろしくお願いいたします。

 ★第24回全国クラブ大会2回戦★

 文の里クラブvs神奈川タマリバ 12時KO

 六甲FBvs調布三鷹オールカマーズ

 14時KO ~宝ヶ池球技場~

※会場へはなるべく地下鉄などの公共交通機関をお使いいただきますようよろしくお願いいたします。
 
冬の古都を走り抜けろ!六甲ファイティングブル!

 

 

 

全国大会二回戦結果

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●1月22日日曜  曇り14時キックオフ【宝ヶ池球技場】
六甲FB(前19対14後36対26)40三鷹AC
前3T2G                                                 前2T2G
後6T3G                                                 後4T3G
★六甲FBメンバー★
1加村
2加來→日下
3永田→緒方
4福島清
5青山→大内
6中村
7福島清
8小野→志磨
9谷(主将) 
10前田
11市橋→鳥原 
12拝原→亀谷
13寺田
14三木→和田
15玉川

16緒方
17日下
18大内
19和田
20志磨
21亀谷
22鳥原
23山田
・監督〜北迫・交代指示〜榎村・記録〜石川
・ベンチサポート〜内田、鈴木、狩野、北川
・SA〜山下、東畑・給水〜伊藤、渡部
・ビデオ〜古屋、福島泰、宮野 
・バックアップ〜平岡、二宮、由良、中矢、小杉
・マネジャー〜竹中、中野、前川、山崎、学生トレーナー
・応援〜多くの六甲ファミリー
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初戦の緊張、オールカマーズのパワフルな攻撃、激しい攻防に、貴重な経験をさせて頂きました。
オールカマーズの皆様ありがとうございました。
会場運営の日本協会、関西協会、京都府協会、宝ヶ池球技場の関係者の皆様ありがとうございました。
また荒天の中、スタンドから声援を送って下さったご来場の皆様ありがとうございました。
  また、文の里クラブの皆さんには、キックオフ前のロッカールームから「送り出し」のご協力を頂きましたこと深く感謝申し上げます。
 六甲FB、次戦は準決勝、神奈川タマリバ戦です。1年前の悔しさを晴らす舞台へ、残り二週間全力で調整致します。
引き続き、六甲FBにより一層のご声援を賜わりますようよろしくお願い致します。

準決勝へ走り抜けろ!
六甲ファイティングブル!

                  

1・22調布三鷹AC観戦記

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激闘を乗り越えて
 晴れたり曇ったり、小雨や小雪がちらついたり…。 
 まるで試合前のナーバスになりがちな選手たちの気持ちを表現するかのように天気が変わる、京都・宝ヶ池球技場。
 「(ここ数年)いつも初戦は緊張で固くなったりするけど…。12月にあれだけ強化試合もやったし、自信を持って戦おう!」
 円陣の中で谷主将は仲間を見渡した。
 23年連続23回目の全国初戦の相手は調布三鷹オールカマーズ。六甲としては約8年ぶりの対戦となる。元東芝勢などのトップリーガーが大量加入し、今季圧倒的な力で東日本の予選を勝ち上がってきたチームである。メンバー表には、“レジェンド”オト・ラタニエラをはじめ6人の東芝勢、2人のサントリー勢が名を連ねる。
 「トップリーガーが何人いようが、俺たちは六甲のラグビーをやる。この試合のためにたくさんの人たちが支えて、応援してくれている。その人のためにも、最高のプレー最高のパフォーマンスをしよう!」
 強敵とぶつかる不安、今までやってきたことの自信。複雑に絡み合う情熱と鼓動を円陣で確かめ合い、六甲戦士が勝負のピッチへ飛び出していった。
 3分だ。三鷹陣ラックをターンオーバーからSH谷が鋭く切り込み大きく前進。勢いよくフォローに入ったLO福島清が右中間に飛び込んだ。
 試合前、「先手必勝!」と誓ったFWリーダーが有言実行。拝原のゴールも決まって7-0と六甲が先制する。
 この試合、最大のフォーカスがスクラムだった。三鷹自慢の『東芝フロントロー』。まだまだバリバリの①久保、熟練②塚越、125㌔③米谷に対し、どこまで六甲FWが踏ん張れるか。注目のファーストスクラムを六甲は8人がしっかり固まり安定した球をBKに供給する。
「三鷹は3人で組むスクラム。六甲は8人で組むスクラム。この意識を徹底させた。スクラムの頑張りは、何よりチームの鼓舞につながるからね」。ベンチで見つめる北迫コーチもうなづいた。
 だがここから六甲には厳しい時間帯になる。「敵陣でプレーを」の意識が強すぎたか、BK陣のキックがノータッチやラインオーバーなどやや安易なミスを連発。逆に三鷹は元サントリーのSO柳原が確実なキックで六甲ゴール前に迫り、三鷹のもう一つの強みでもあるラインアウト→モールで六甲に襲い掛かってきた。
 ⑧安井の突破力、⑤石澤の激しく痛いアタック、⑦オトの腕力だけでない巧みなボディコントロール。経験値の高いFW陣が六甲をゴール前にくぎ付けにして、9分、23分と197㌢の長身④高橋正にトライを許し、7-14と逆転されてしまう。
 重苦しい雰囲気の中、六甲戦士たちは、ひざに手をつき始めている三鷹FWを見逃さなかった。「走れば必ず逆転できるー。」26分、SH谷が再び右中間へボールを運び出しCTB拝原へラストパス。右隅に飛び込んだ。
 3年間ケガなどに悩み続けたが、くさらず裏方としてチームをサポート。念願の全国大会で先発をつかみ取った苦労人のトライに、再びチームの意気が上がる。
 その後も三鷹FWとの激しい攻防が続いたが、40分、WTB三木が満を持してひらりと相手をかわしてポスト裏に回り込み逆転に成功。ゴールも決まって19-14でのハーフタイムとなった。
 12分間のハーフタイム。ロッカールームに戻り、ゲームプランを確認する。
 「ちょっとBKのミスもあってFWにしんどい思いさせちゃったけど、後半、もっとボールを動かします。あと40分、もっと走ろう。楽しもう!」(谷主将)
 キックオフ前よりさらに自信に満ちた表情になった六甲戦士が勝負を仕掛ける。
 後半早々、CTB拝原の負傷交代というアクシデントもあったが、六甲は三鷹陣で左右にボールを散らし始める。
 7分、WTB三木が右中間に飛び込み24-14。
10分、LO青山がもろくなった三鷹防御を突破してトライ。亀谷のゴールも決まって31-14とリードを広げていく。
13分、会場がどよめいた。突破したWTB市橋をフォローしたのはなんと巨漢PR・永田だった。目の前がぽっかり空いた。スローモーションにも見えた猪突猛進で巨体ごとインゴールに転がった。36-14。三鷹の強力スクラムを必死にこらえてきた男にラグビーの神様の意気な計らいか。「(学生時代)宝ヶ池にはあまりいい思い出がないんですが…」と話していた未完の大器は仲間と破顔一笑のタッチをした。
 14分にはWTB三木がハットトリックを達成41-14。22分にはもう一人のWTB市橋がゴール中央に回り込み、SO亀谷のゴールも決まり48-14とした。16分間で5トライ。前半、激しい三鷹の接点を我慢した成果と集中力で六甲が試合を決めにかかる。
 三鷹も㉒斎藤のトライ・ゴールで追いすがるが31分に小野から替わった№8志磨が飛び込み55-21と試合の大勢を決めた。
 ラスト5分、開き直った三鷹は最後の攻撃に出た。ややタックルの甘くなった六甲陣にFB佐藤が切り込み、重量FWがラッシュされ、六甲は反則を連発。3トライを許し55-40でのノーサイドとなった。
 
 「点差も開いて、気が緩んだな。どんな状況でも最後まで相手に敬意をもって、アタックもデフェンスも攻め続けることが必要。今日は六甲の良い面と悪い面が出た」(北迫コーチ)
 「最後の5分。三鷹さんの強い部分を真正面から付き合ってしまい、あわてて反則を連発してしまった。この辺はしっかりと修正していきます」(谷主将)
今年も初戦はなかなか簡単に勝たしてはくれなかった。 最後の三鷹の執念は次戦への厳しいかつ、貴重なレッスンとなった。
やや不安な要素を残しながら、準決勝の相手は去年と同じ神奈川タマリバ。
雪辱の舞台へたどり着いた。スキのない相手に対し、昨年の悔しさを再び思い出して、この2週間最後まで情熱を積み重ねていく。
六甲ファイティングブル。
今はただ走り抜けるのだー。(三宮清純)
 
 

1・22 全国大会2回戦雑感

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感動を力に
 全国大会2回戦vs調布三鷹オールカマーズ。六甲ファイティングブルはセカンドジャージーでの戦いだった。
「この試合が(新セカンドジャージー)お披露目となります。このジャージの裏には着たくても着れない人や支えてくれる人の思いがある。これからも永く続く六甲の歴史に、このジャージに刻んでいこう!」
 アップ前の「ジャージ授与式」で谷主将の言葉に出場する六甲23戦士は気持ちを新たにした。
 ロッカールームを開けた瞬間、ピッチまで長い拍手の一本道が出来上がっていた。
六甲のベンチスタッフだけでなく、前の試合を終えたばかりの文の里クラブのメンバーが選手を待ち構えてくれていたのだ。
「六甲頑張れ!」「行け六甲!」
 大学ラグビーでは関西名物となっている「送り出し」。近畿リーグで激闘を展開した同じ関西の仲間が、自分たちの負けた悔しさをグッと胸にしまい込んで拍手で送りだしてくれた。まだ見ぬ強力FWの三鷹と対戦する選手にどれだけの力を与えたことか。改めてラグビーの持つ力と素晴らしさに胸が震えた瞬間だった。
 「この試合のメンバー選考は本当に悩みました」と谷主将が話していたが、6人の選手が『全国デビュー』を果たした。
 まずはLO青山。もっともこの男、北大生であった昨年まで北海道バーバリアンズでプレーしていたので、緊張というのはなく、試合前でも「楽しみで仕方がない」と笑顔も見せていた。
「前半はミスが多かったけど、後半最初の入りで相手を突き放すことができてよかった」
やや不器用な面もあるが、仕事量も多く自らトライもあげる活躍を見せた。
「前のチームの時から(準決勝の)タマリバは意識するチームです。必ず勝って、決勝ではバーバリアンズと試合ができるようになったら最高です」と意気込んでいた。
 六甲3年目で念願のメンバー入りを果たしたのがFL福島勇だ。
もともとのポジションだった「FL」をカミングアウトしての2年目。リーグ戦などでのアピールが実った。「メンバー発表の後に、兄貴(福島清)から、“おめでとうライン”もらいました!」
 写真は兄のフォローに入る弟。故郷のご両親も喜んでいるに違いない。
 前評判通りの動きを見せたのはFL中村。攻守のあらゆる局面に顔を出し、チームに貢献。オトはじめ三鷹の大型FWにも、真っ向から倒すタックルには会場からどよめきが何度も聞こえた。
「今日は全体的にミスが多く、相手にボールを長く持たせてしまう時間が長かったと思います。あと不用意なブレイクダウンの反則も課題ですね」
と試合後の分析も的確だ。
「個人的にはもっとボールタッチを増やし、運動量をあげていきます。準決勝に向けて課題をクリアにしてしっかり準備をしていきたいです。そして日本一という目標を必ず六甲クラブの仲間と達成します‼」
 次戦から敵のプレッシャーもきつくなると思うが、チームの為に体を張るということはこういうことだと、具現化するのがこの男。05~08年度に主将を務めた“ミスター六甲”伊藤康裕をほうふつさせる人見知りも、面白い。
 近畿リーグの開幕戦で負傷。長いリハビリ期間を経て戦列に戻ってきたのがSO亀谷だ。
「初の全国大会でしたが、勝てたことにホッとしてます笑。試合で出た個人とチームの課題をしっかり修正して万全の状態で試合に臨みたいです」
 関学大時代より国体メンバーとして六甲メンバーとも交流があったことから、今季初めからチームにいち早く溶け込んだ「カメちゃん」。準決勝には「(メンバーに)選ばれるかどうか分かりませんが」と控えめに前置きしながらも、「六甲クラブに関係する全ての人に恩返しできるよう、精一杯頑張ります!」と力を込めた。
 無印ながらタックルでチャンスをつかみ、激戦区のWTBの先発を勝ち取った市橋。
「とても緊張しました(苦笑)。とにかくチームが勝ててよかったです」。
試合前半は緊張からか、体が思うように動かなかった。結果的にトライを奪われたミスを悔やんだ直後のキックオフタックルは凄まじいものがあった。
 リアクションの速さ、最後まであきらめないデフェンスでポジション争いに活性化を呼んでいる。
「準決勝もメンバーに入れるように、毎日を大切に過ごしたいと思います」
 幾たびのケガを乗り越えて、先発の座をつかんだ男がCTB拝原だ。3年前、全国直前の練習試合で痛恨の負傷。その後も復帰、故障を繰り返してきた。冬の強化試合で猛アピールしてのメンバー入り。
「やっとこの舞台に立てたな!という感じでした」。前半、ややチームのつなぎがややチグハグな中、反撃を告げるトライ、コンバージョンもしっかり決めた。
 後半早々、無念の途中退場。チームに重苦しい雰囲気が漂ったが、相手のクラッシュプレーを猛然と止めた拝原に、仲間のスイッチが入ったのか、トライラッシュが始まった。
「退場してしまったけど、やっぱりあの緊張感を久々に味わえてよかった。諦めずにやってきてよかったです」。
 体を万全に戻して、またチャンスを狙うつもりだ。
 後半最初に集中力を発揮。合計9トライを上げて勝利はしたが、終盤にトライを重ねられてのノーサイドに、谷主将も
 「最後の5分、プライドが感じられなかった。(反則の繰り返しは)相手の開き直ったプレーに付き合い、どこか必要な焦りがあったかもしれません。」
 と自分たちを戒める。勝ちはしたが、内容に満足している選手は誰もいないだろう。
 「意地とプライドを全面に出さなかったこと。これは反省点です」。
 1年ぶりに戻ってきた準決勝の舞台。大一番を前にいい経験を積んだと思いたい。
 決戦まであと11日。選手・スタッフそれぞれができる限りの準備を重ねていく。
 (三宮清純)
 ※写真の一部は小川高志さんにご提供頂きました。
 
 

【今週の予定】

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★今週の予定★
●2月4日(土) 8:30集合9時スタート 【六アイ・甲南大G】
キャプテンズラン(試合前最終練習)
・学校マナー守りましょう
・駐車場は近隣コインパーキングへ
・練習終了後、各自で名古屋入り
●2月5日(日) 全国大会準決勝
  vs神奈川タマリバ 14時KO  【パロマ瑞穂ラグビー場】
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★準決勝のご案内★
 平素は六甲クラブ・六甲ファイテイングブルに多大なるご声援を賜りましてありがとうございます。今週日曜日は全国大会準決勝・vs神奈川タマリバです。 
 タマリバクラブは昨年度の王者。六甲は昨季も準決勝でタマリバクラブに涙をのみました。
クラブラグビーの概念を変えた強豪に、同じ舞台への挑戦権をつかむために1年をかけてまいりました。 兵庫県代表、関西代表として、選手・スタッフ全体で王者にチャレンジします。
 会場はパロマ瑞穂ラグビー場。入場は無料ですので、是非とも会場に足をお運びいただき、六甲戦士に熱い声援をお送りくださいますようよろしくお願い申し上げます。
 皆様の声援が力となります。よろしくお願いいたします。
 瑞穂を走り抜けろ!
 六甲ファイテイングブル!

全国大会準決勝のご案内

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いざ、決戦の時!
 平素は六甲クラブ・六甲ファイテイングブルに多大なるご声援を賜りまして誠にありがとうございます。
 明日の2月5日は全国クラブ大会準決勝がパロマ瑞穂ラグビー場で開催されます。
 六甲ファイティングブルの相手は前回王者の神奈川タマリバクラブ。昨年と同じカードとなりました。
 10回目の対戦となるタマリバクラブは底なしのフィットネスと激しいラグビーでクラブ界をリードするトップクラブです。過去9度の対戦のうち六甲は3勝と、何度も苦杯を飲まされております。
 チームは本日、神戸市内のグラウンドでキャプテンズラン(試合前最終調整)を行い、明日への出撃態勢を整えました。
 4年ぶりの決勝切符をつかむことはもちろんですが、何より昨年逆転負けを喫した悔しさを1年積み重ね、ようやくこの決戦を迎えることが選手たちを燃えさせます。
 兵庫県代表、関西代表の誇りを胸に、前回王者にぶつかる所存です。
 会場の瑞穂ラグビー場は入場無料ですので、是非とも足をお運びいただき、全力で戦う六甲戦士に熱い声援をお送りくださいますようよろしくお願いいたします。
●第24回全国クラブ大会準決勝●
2月5日(日)14時キックオフ
六甲FBvs神奈川タマリバ
瑞穂を走り抜けろ!
六甲ファイティングブル!

【全国大会準決勝結果】

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●2月5日(日)雨 【パロマ瑞穂ラグビー場】
~第24回全国クラブ大会準決勝~
 六甲FB10(前10-5、後0-5)10神奈川タマリバ
※抽選により神奈川タマリバが決勝進出
{00505D67-A0C7-49AF-9643-AFCCBB9090C1}

★六甲FBメンバー★
1、加村 太一
2、加來 孝之
3、永田 大明→奥田
4、大内 亮助
5、青山 亮太
6、中村 圭佑
7、福島 勇樹
8、志磨 拓也→小野
9、谷  晋平(主将)
10、亀谷 温
11、市橋 渓
12、前田 宣郎
13、寺田 幸司→村尾
14、三木 勇太
15、玉川 英人
16、奥田 英二
17、日下 誠慈
18、伊藤 宏成
19、和田 晋也
20、小野 明盛
21、村尾 真秀
22、鳥原 将司
23、緒方 竜大
{820F19D4-41A8-4CC8-9610-08D424C52FE4}

・総監督~東田・コーチ~北迫、・交代指示~榎村、ベンチ~内田、鈴木、狩野、東畑
・SA~山下、北川・給水~中江、由良・記録~石川
・ボール係~山田、平岡
・ビデオ~二宮、宮野・カメラ~古村・
・サポート~竹中、前川、中野、瀧水、森田(学生トレーナー)
・応援~多くの六甲ファミリー
 クラブ大会史上初めての「抽選決着」となり、4年越しの決勝進出はなりませんでした。
 日本協会、関西協会、愛知県協会、瑞穂ラグビー場の皆様ありがとうございました。
 また、会場には雨にもかかわらず応援に駆けつけていただきました皆様本当にありがとうございました。
 タマリバクラブの皆さん、最後の最後まで手に汗握る戦いをありがとうございました。決勝進出おめでとうございます。必ず連覇を成し遂げてください。
 この試合を持ちまして六甲ファイテイングブル2016年シーズンの戦いが終了いたしました。今季も多くの皆様からの応援とともに戦った1年間でした。改めて感謝申し上げます。
 「10対10」「2月5日」をしっかりと胸に刻み込み、六甲ファイテイングブルはまた走り始めます。
 1年間ありがとうございました。
~六甲クラブ事務局~
 

【2・5 全国大会準決勝観戦記】

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死闘の先にあった運命
 後半43分。タマリバ陣左中間から左寄り35㍍付近。ラストワンプレー。
 ピーンと張り詰めた緊張感と静寂の中、六甲SO亀谷は蹴りぬいた。
 しかしボールはいつものような放物線は描けずにポストの少し前へ。やがてノーサイドを告げる木村レフリーのホイッスルが鳴った。
 10対10。東西のトップクラブが互いのプライドをぶつけ合った死闘に、場内から惜しみない拍手が送られた。
 1年ぶりに帰ってきた準決勝の舞台。同じ瑞穂ラグビー場。同じ神奈川タマリバクラブ。
この日の為に多くのものを積み重ねてきた。ロッカールームに広がる心地よい緊張感。選手は自信みなぎる表情に満ちていた。
「このジャージを着られない仲間たち。支えてくれる人たちの為にも、80分走り切ろう。絶対に勝つぞ!」
 円陣で谷主将の一声のもと、六甲戦士が勝負のピッチに飛び出していった。
 
 
  風下からのマイボールキックオフ。雨とぬかるんだピッチ状態で、互いにBKに切り札を持つが近場での勝負が多くなる。展開すればチャンスと思えた場面も、かじかんだ手と濡れたボールが滑り、互いに「我慢比べ」の様相となる。
そんな中、WTB三木が突破口を切り開く。前半7分左に展開したボールを受け取り内に切り込む。マークの厳しいタマリバ防御を巧みにかわして左中間に飛び込んだ。
 「六甲に入って4年目。何としても決勝に進みたい」(WTB三木)
亀谷のゴールはわずかに外れたが、5-0と六甲が先制する。
 タマリバも負けていない。不惑になっても衰え知らずの⑩福田の巧みなゲームメイク、⑥高、⑦小橋川、⑧安倍の若く激しく鋭い3列が激しいブレイクダウンで火花を散らす。19分、少ないチャンスからラインアウト&モールで左隅トライを返され、5-5と勝負は振り出しに戻った。
 この試合に、人一倍燃えている男がいた。CTB寺田だ。「(去年の準決勝は)俺のシンビンで負けたんで、絶対やってやる!」とリベンジに燃える猛牛CTB。額にコブを作りながらも、何度も何度もクラッシュを繰り返しタマリバ防御を崩しにかかる。
 31分、その寺田の突破からわずかにタマリバにほころびが出る。FB玉川が相手タックルをかわしてゴール前に迫。最後は追いすがれながらも、勝ち越しのトライを決める。
 玉川の足元には製造中止になってから久しいコンバート社製のスパイク。「大事な試合だけ」と、立命大時代から大切に履き続けた“相棒”とあげたトライで再びチームを勢いづかせる。
 その後も敵陣で有利に試合を進めていく六甲だが、タマリバは素早い帰りと鋭い防御でこれをしのぐ。密集で沸き立つ両者の湯気が熱戦を苛酷なものに変えていく。
 ゴールが近いようで遠い六甲。10-5でのハーフタイム、昨年と同じような展開となった。
 「相手のペースに合わせず、スクラムのコントロールとブレイクダウンにあまり人をかけずに規律を守りながらゲームができている」と北迫コーチも評価するように、雨の中でもまずまずの試合内容に、ロッカールーム内での修正を確認していく。
 「後半、もう一度0-0から(意識して)スタートしよう。相手はウチが足が止まると思って絶対に回してくる。本当の勝負はここからやで!」(谷主将)
 前半、耐えて耐えて、後半途中から突き放していくのがタマリバラグビー。事実、六甲は昨年ラスト10分で逆転を許し、全国初戦でも終了間際の反則や失点が多く、そこが六甲のウイークポイントでもあった。
 
  後半早々も六甲は敵陣に入り込みモールでプレッシャーをかける。しかし、スリッピーな細かいミスやゴール間際のタマリバの防御に得点することができない。
 鈍い衝撃音と、激しいブレイクダウンの攻防。両者のプライドが激しくぶつかりあい、時間はあっという間に20分が過ぎた。
 「勝負は後半残りの20分」。六甲はリザーブの№8小野、CTB村尾を投入し、攻撃のアップを仕掛けようとするが、直後の21分、ファーストプレーで村尾がレイトタックルで痛恨のシンビン一時退場。六甲は一気に大ピンチに陥る。
 まるで昨年と同じ様相を見ているようだったが、仲間のミスを残りの14人が必死に耐えてしのぐ。LO大内は相手ボールのラインアウトをゲット。スクラムも前半ためていたパワーを爆発。FL中村はタックル、起きてまたタックルと懸命の働きを見せる。
 長い長いシンビンの10分を耐えて、CTB村尾が戻り、さあこれからという時にほんのわずか六甲防御にほころびができた。33分、タマリバ俊足WTB山岡がすり抜けてゴールへ、FB玉川、WTB市橋がゴール隅まで追い込むが間に合わずにトライを許す。10対10。ラスト5分で再び勝負は振り出しに戻った。
 「さあ楽しくなってきた!」ピッチ内から誰かが発した雄たけびが聞こえてきた。両軍とも「ゾーン」に入ったように、極限の攻防が繰り広げられた。PKを狙うSH谷はボールを中央陣に集めるが、タマリバ二の矢三の矢が凄まじく早い。それでもボールを前に前に持っていく六甲ファイティングブル。ジャージの背中を仲間と支えてくれる人たちの声援が押す。
 ロスタイム。攻め込まれてもほとんど反則を犯さなかったタマリバに長い笛が鳴り響く。
 谷主将が木村レフェリーに時間がないことを確認して、ショットを選択。
 そして…。
 ノーサイド。ピッチには勝者も敗者もいなかった。ただ自分を信じ、仲間を信じ、支えてくれた人々の想いを背負って80分、力の限り戦い抜いた男達の壮絶なドラマがそこにあった。
 トップリーグや大学ラグビーにも負けない、日本のクラブラグビー最高峰の戦いをもっと多くの人々に見てもらいたかった。
 六甲ファイテイングブルは抽選で決勝進出の権利を獲得することができなかった。
 やはり同点でシーズンを終えた2年前よりも運命は厳しいものになった。
 3年目の集大成を目指し、「負けずにシーズンを終えなければならない」想いを、六甲ファイテイングブル主将・谷晋平は、抽選室でタマリバ・阿倍主将への握手にこめた。
 今シーズンも多くの人々に支えられ、共に戦い抜いたシーズンだった。
 全ての皆様に感謝申し上げます。
 六甲ファイティングブル。
 今はただ走り抜けるのだー。
 (三宮清純)
 
 
 
 
 

シーズン終了のご挨拶

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シーズン終了のご挨拶
 平素は六甲クラブ・六甲ファイテイングブルに多大なるご支援ご声援を賜り厚く御礼を申し上げます。
 2月5日、パロマ瑞穂ラグビー場で行われた「第24回全国クラブラグビーフットボール大会」準決勝、vs神奈川タマリバにおいて、激闘の末、10対10で引き分け、抽選の結果、決勝に進むことができず、今シーズン終了となりました。
 残念ながら目標である日本一を奪還することはできませんでしたが、チームとしては谷主将のもと、確実に進歩したことを実感しております。この経験を生かし、来季はさらなる飛躍と日本一を目標にレベルアップに努めてまいります。
 また2019年ラグビーワールドカップ日本大会に向けて、六甲クラブとしてもラグビー界の発展と普及に繋がるよう、地域に根差した活動も続けてまいります。
 
 温かいご声援ありがとうございました。来シーズンもどうぞよろしくお願いいたします。
 
 六甲クラブ理事長
 中島誠一郎
 
 

【2・5 準決勝雑感】

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 紙一重の運命も後悔なし
 10対10。六甲、タマリバ互いに一歩も引かぬままのノーサイド。
 ホッとした表情を浮かべながら握手を交わし、気もそぞろにグラウンドで簡易ファンクション。そして、2人の主将は別室に呼ばれた。
 数分後。カーテンに閉ざされた別室のドアが開いた。六甲ファイティングブル主将・谷晋平は笑って出てきた。だがその笑顔はどこかぎこちなかった。
 「ダメでした。すいません…」。
 そういって理事長の中島誠一郎と握手を交わした。
 「引き分けは抽選」。ラグビーに関わる者なら百も承知だ。
 だけど、だけど…。
 この終わり方は切なすぎるよー。
 「いや~正直、絶対当たる気はしてたんですけどね。何回も封筒取るなんて知らなかった」。
 まずジャンケンで予備抽選(順番を決める)。勝って自分側の封筒を選んだ。先に選択権があった。そして本抽選。やはり自分側の封筒を選んだ。
 「『残り物には福がある』ってことわざ思い出してたんですけど…」
 タマリバ・阿倍主将と同時に開封。谷の封筒の中にあったのは
 「挑戦権なし」
 と書かれた1枚だった。
 「うわっ、これで決勝行かれへんのかよっ!」
 谷は思った。わずかな時間に様々な思いが頭を駆け巡る。
 「1年間頑張ってきたのに、運で最後は決着つくんかって笑。頑張った方に運が転がるんなら何を基準に頑張ったんやねん、と苦笑」
 決勝切符は、2年前と違って、本当に、本当に谷の手からこぼれ落ちた。
 
 試合前のフォーカスポイントは「セットプレーとトライを取りにくこと」。
 タマリバの低く激しいタックルに簡単に倒れず、レッグドライブ。前に出るラグビーを心がけた。特にスクラムをコントロールできたことが、なかなか得点を取れない展開でも選手が落ち着いてプレーできる要因になった。
 試合は残り20分。互いに「ノーペナルティ!」「規律!」の掛け声が飛び交い必死の攻防が続く。特にシンビンで1人少なくなった大ピンチの時には
「残りの14人全員が声を出して戦っていました。本当に頼もしかった」
 FL中村をはじめ六甲戦士が激しくタックルを見舞う。同点に追いつかれてもひるまず前へ、前と出た。雨でぬかるんだ悪条件の中、互いの反則は「7」。後半に至っては六甲「3」タマリバ「2(フリーキック1)」と、クラブの試合としてはかなり少ないといっていい。
 「自分たちでいうのもなんですが…」と谷は振り返る。
「この試合はクラブチーム最高峰の試合だったと思います。トップリーグや大学、高校より認知度も注目度も少ない。だけど、観戦する人にとっては、より身近に感じられるカテゴリーだと思います。
 選手達は平日は必ず定時まで働いて、もしくは残業してからトレーニング。早朝に時間を作ってトレーニングする選手もいる。そして選手それぞれのバックボーンも違う。高卒、元トップリーガー、大学Aリーグのレギュラー選手、メンバー外、Bリーグ以下でトップレベル未経験の者。さらには初心者まで…。年齢も違えば職業も違う。そんな中互いを支えながらプレーするクラブラグビーは、僕はとても尊く感じます。この試合は、クラブラグビーの素晴らしさが凝縮された80分だったと思います」
2014年3月29日の主将就任以来1044日、3年間の集大成として臨んだ今大会、またしても負けないままシーズンが終わった。公式戦では22勝1敗2分の成績を残した。
「最後のショットの選択は迷いはありませんでした。結果的には残念でしたが、なんの後悔もありません」
 だが会場外での最後の円陣ではやっぱり熱いものがこみ上げてきた。涙がこぼれないように、何度も何度も自分の手でゴシゴシと顔をぬぐった。
 「本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。寒い中応援に駆けつけてくださった皆さん、サポートしてくれた皆さんと決勝に行きたかった。この舞台にも、みんなに支えられて連れてきてもらったのに・・・・。やはり僕には何かが足りなかった」。
  先輩から後輩、あらゆる世代の仲間に言葉を選びながら情熱を伝えてきた。だからみんなついてきた。この男を胴上げするためにもっとできることがあったんじゃないかと、皆、キャプテン最後の言葉を聞きながら無念をかみしめていた。
 数日後、主将から連絡があった。あの後、仕事に支障がきたすほど?仲間からねぎらいと感謝のライン攻撃にあったという。「六甲クラブでラグビーするのが楽しいって言ってもらえたのが1番嬉しいですね」。
 中には、勝てなかったのは自分の責任と、背負いこむものもあったという。
 「でも、変な言い方ですけど、僕の手で「挑戦権なし」が引けてよかったですよ。責任感じてる選手もいると思いますけど、もしそれで同点にもならずに負けてたら、かわいそうすぎますから。チームの責任は僕の責任って事で。僕で終われてよかった」。
 
 しんぺい。
 こんなこともあったと、いつか笑える日が来たら、いいね。
 (三宮 清純)
 
※写真は小川高志様からご提供いただきました。
 
 
 
 
 
 
 

谷主将よりシーズン終了のご挨拶

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六甲FB主将・谷晋平よりご挨拶
普段より多大なご支援、ご声援ありがとうございます。
六甲ファイティングブル主将として3年目のシーズンが終わりました。
私が主将を務めるのは、今年で一区切りとさせていただきます。

今シーズンも決勝に進めず、シーズンを終えました。
10-10の引き分け抽選で私の手から決勝進出の切符がこぼれ落ちていきました。
メンバー、チームスタッフ、OBの方々、スポンサー、サポーター、普段よりご支援頂いてるみなさまに申し訳ない気持ちでいっぱいです。

この3年間全国大会で負けたのは1度だけでした。
それでも日本一には一度も届きませんでした。
何が足りないのか、考えてもがいた3年でした。

それでも私を信じ続けてくれた六甲ファミリーに心より感謝申し上げます。
決してプレーが特別ではない。
決して真面目ではない。
リーダーシップもない。
そんな私が3年間頑張れたのは六甲クラブを愛しているからです。
みなさまの熱い気持ちで成り立っている六甲クラブを愛しているからです。

この3年で私には新しい目標ができました。
六甲クラブを日本一のクラブチームにする事はもちろんですが、
クラブラグビーをラグビーファンの方々、それ以外の方にも知っていただきトップリーグ、大学、高校と並ぶカテゴリーにする事です。
自分のしたい仕事をしながら、大好きなラグビーにも取り組めるそんな素晴らしいカテゴリーです。
大学生が、高校生が『俺は好きな仕事しながら、クラブラグビーする!』と胸をはって言えるようなカテゴリーにしたいと思っています。

六甲クラブをみなさまにさらに愛してもらえるように努めてまいります。
一選手として六甲クラブで日本一を目指しながら、ラグビーの普及に微力ながら貢献していきます。

改めて感謝申し上げます。
3年間ありがとうございました。

谷 晋平
 

★2017年度 新入部員募集募集中!★

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★2017年度新入部員募集!★

 準決勝の激闘から間もなく2週間。六甲クラブは再び走り出します。
 六甲クラブは2017年度、共に戦う仲間を募集しております。

①新社会人で、関西企業に就職、関西方面に配属になった

→高校・大学と続けてきたラグビー辞めるのはモッタイナイ!

②関西圏に異動・転勤となった

→関西の生活慣れてきましたか?一緒にラグビーを楽しみましょう!

③企業ラグビーを引退、社業専念、関西に帰ってきた

→クラブラグビーに引退はありません。プレーを続けることがラグビー地域活性化につながります!

④大学でも、体育会に入らずラグビーを続けたい

→学生時代、様々なチャレンジがしたい!六甲クラブにも数名の学生選手がいます!

⑤ベテラン・試合だけでもラグビーを楽しみたい!

→兵庫県リーグに所属する「六甲レッドウイングス」では、19歳の学生選手から57歳の超ベテランまであらゆる世代の選手が勝利を求めてラグビーをエンジョイしています。まだまだ若手に負けん!というベテラン選手もどうぞ!

★練習参加・体験大歓迎です!★

できるところまでで結構です。一緒に体を動かしませんか?

 見学・体験随時募集してます!

 下記のアドレスからご連絡頂けると幸いです。

連絡先:rokkoclub@freeml.com

 

新しい季節、新しいシーズン、新たな気持ちで

六甲クラブで新たなラグビーライフをスタートしませんか?

NO RUGBY,NO LIFE

↓↓↓こちらからどうぞ!↓↓↓

連絡先:rokkoclub@freeml.com

 
 

【六甲ファイティングブル新主将決定!】

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★2017年シーズン新主将決定!★
 平素は六甲クラブ・六甲ファイティングブルに多大なるご声援を賜り誠にありがとうございます。
 2月19日(日)神戸市内において「主将決定・臨時総会」が行われ、投票の結果、2017年シーズンの六甲ファイテイングブル主将が下記の通り決定いたしました。
~2017年シーズン六甲ファイティングブル主将~
中村 圭佑
(なかむら・けいすけ 24歳)
 りんどうYR→東福岡高→関学大
 177㌢・88㌔
 ※新体制は決まり次第発表いたします。
 中村新主将のもと、新たに走り始める六甲ファイテイングブルに、ご期待とご声援のほどよろしくお願いいたします。
 

★2017年度新入部員募集中!★

 下記のアドレスからご連絡頂けると幸いです。

連絡先:rokkoclub@freeml.com

 

新しい季節、新しいシーズン、新たな気持ちで

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2016年シーズン納会が行われました。

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2016年度納会が行われました!

 六甲クラブの2016年度シーズン納会が、2月19日(日)、神戸市東灘区の「ホテルプラザ神戸」において行われました。

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 納会に先立ち、『新主将決定臨時総会」が行われ、主将候補者の中から選挙が行われました。選挙は某超大国の大統領選挙にも負けない?白熱した投開票の結果、2017年度シーズンの主将に、FL中村圭佑選手が選ばれました。

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続いてそのままシーズンの納会へ。OB参加の柴田“勝ちたいんや!”充啓様から六甲クラブ創世記のエピソードなども含めたご挨拶をいただき、激励として、幻の銘酒“獺祭”を中村新主将にプレゼント。乾杯して納会がスタートしました。  

 

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  この日はちょうど瑞穂では全国大会の決勝戦。試合の結果をスマホなどで見ながら、皆が来季こそと思いを新たにしていました。
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スクラムリーダー・加村選手、ラインアウトリーダー・福島清登選手、玉川副将とマイクに立ちました。

 「ここ数年、課題と言われてきたスクラムに自信を取り戻すことができた」

 「シーズンが深まるにつれFWの成長が感じられ、それが三鷹戦で爆発した」

 「抽選で決勝にはいけなかったが、いかに日本一になるのが難しいか、改めて痛感した。また挑戦していきたい」

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北迫コーチ「決勝には行けなかったが、確実に強くなってきている。あとはもっと選手一人一人がゲームをコントロールしていけばもっと強くなれる。来シーズンも期待しています」

  続いて、今シーズンのMVP選手を決める「ワレティニ・トーマス・ツアフ賞」、通称“ツーさん賞”の発表です。  

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 まずは昨年のMVPに輝きながら、前回、勲章の「マオリ木彫り面」を谷主将が忘れたため、「一年越しの授賞式」。そして戴冠わずか数分で、今季のMVPの発表となりました。
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 ●MVP PR加村太一選手
今季スクラムで、ランプレーでチームを引っ張り続けた闘犬PR。話が長いのがタマにキズですが、文句なしの受賞となりました。
「光栄です。(以下省略。)また来季もこの賞がもらえるようにがんばります」
 1969年創部の六甲クラブ。今年もOB会からたくさんの寄付をいただきました。深田OBから中村新主将へ目録授与。新シーズンこそは日本一の報告ができるように、誓いを新たにしました。
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 最後に、3年間、言葉とプレーでチームを引っ張ってきた谷晋平前主将が、最後の“キャプテンスピーチ”。もがき苦しみながら歩んだ3年間、常に仲間に支えられた3年間であったと感謝を述べ、「これからは一選手として、圭佑新主将を支えながら、日本一を目指していきたい。」と締めくくり、出席者全員で輪になって部課を歌い、今季のねぎらいと来季の日本一奪回に向けて決意を固めました。
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会の終了後、多くのメンバーが“いつも通りに”近所の立ち飲み屋さんで2次会。杯を重ねながら来季への想いを熱く語り合いました。

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 全体練習はオフの時期ですが、個人でそれぞれ体を動かしたり、タッチフットに集まったりして既に来季へスタートしている選手もいます。来月から新チームのスタートとなります。

 

 新シーズン、新たに走り始める六甲ファイテイグブルにご期待ください!

 

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